第五回は狂言のイベントに協力して下さっている狂言師、大藏基誠様・大藏教義様にお話をお伺いいたしました。

・プロフィール・

大蔵基誠

能楽師狂言方大藏流 能楽協会東京支部会員

昭和54(1979)年生

25世大藏彌太郎の次男、祖父の彌右衛門、父の彌太郎に師事。

3歳から稽古を始め、5歳の時「以呂波」にて、初舞台を踏む。

今日までに「末広がり」「三番三」「釣狐」を披く。

能楽堂での公演はもちろん日本各地での学校狂言や海外公演

子供達にわかりやすい狂言教室・養護施設でのボランティア活動と

幅広く狂言の発展、能楽界の発展に意欲的に取り組む。

「楽しむ」を基本に、狂言を活かし多方面でも活躍中。

2004年には映画に挑戦し、2006年にはロッテのCMにも挑戦。

和太鼓と狂言のコラボレーションを実現。

最近は、ロッテアイス『和のしずく』CMや、和楽器との

コラボレーションライブ『和リーグ』、NHKドラマ『白洲次郎』

出演など、活躍の場を広げている。

海外では「字幕を使った狂言」を東欧で公演し、いずれも好評を得ている。 

 *大蔵基誠オフィシャルサイト

http://ohkurakyougen.jp/ より

 

大蔵教義
昭和56(1981)年生。2世大藏吉次郎の嫡男。
駒沢大学文学部歴史学科卒。第二十四世宗家故大藏彌右衛門及び、
父に師事。四才に『業平餅』の稚児役で初舞台。
父、吉次郎の芸事を忠実に守る、堅実で気品のある舞台が、
観客のみならず能楽界でも今特に注目・期待されている。
各能楽堂での活役はもちろん、各地での学校狂言や、
スイス・クロアチア・ウラジオストック・マレーシアなどの
海外公演にも多数参加。狂言の普及に取り組み明るい性格と
真面目さで、絶妙なおかしさをさそう。
平成14年、大藏流三本の矢として、従兄弟と力を合わせ、
狂言の心を追求するグループ、大藏流若手狂言『SHIN』を結成。
平成16年には劇団手織座にて、山本周五郎原作の『泥棒と若殿』の
若殿役で時代劇にも挑戦。
今日までに「末廣がり」「千歳」「那須」「三番三」、「釣狐」を披く。
能楽師狂言方(大藏流)。(社)能楽協会会員。東京都在住。
http://www17.ocn.ne.jp/~kichi26/n.htmlより

-狂言の魅力というものを教えてください
大藏教義様
:やっぱり楽しいことですね。子どもから、おじいちゃん
        おばあちゃんまでが楽しめるところが、私は魅力だと思います。
        実際、僕たちもやっていて楽しい。
        ですから、狂言を観ている人もやっている人も全員楽しめて、
        元気になれる。そういうところが魅力なのではないでしょうか

-本日の児童館での訪問イベント実施のように、

観ている人々には反応していただいた方がいいのですか?

大藏教義様:そうですね。やっぱり話していてなんにも反応が無いと

さみしいですね。

 村山教授:ちなみに今日の子どもたちの反応というのはどうだったのでしょうか?

大藏教義様:最高でしたね。

 村山教授:そうですよね、子どもたちもそうですが、私もたくさん笑ってしまって、すごくよかったと思います。

大藏教義様:子どもは本当に自然と楽しめてしまうので、

(反応があると)やっていて楽しいですよね。ただ、たまにちょっと

収拾がつかなくなってしまうこともありますけど。()

狂言をするにあたって、必要なこと、ものはありますか?

大藏基誠様基本的に何が必要ってことはないですね。やる気、元気があれば。

老若男女問わず誰でもできるものですから。

大藏教義様:あとは素直な心っていうのが必要だと思いますね。

 村山教授:(狂言を)やられているときというのは、笑わせようって思われて演じられているのですか?

大藏教義様:流派とかその人のやり方によって異なりますけれども、

私たちは、一切意図的に笑わせません。

大藏基誠様笑わせないというか、笑わせようとすると、

それは結局欲になりますからね。

大藏教義様:例えば顔芸をして笑わせるとか・・・

大藏基誠様狂言というのは、すごくシンプルなものですが、

すごく掘り下げると、非常に掘り下げられまして。

大藏教義様:どんどんどんどん下がっていくからね。

大藏基誠様だから、欲を出さないというのは、まず一つの例としてね。

笑わせようという欲ではなくて、自分たちが教わってきたものを、

そのまま皆さんにお見せする。そこに自分の(笑わせようとする)欲を

出しちゃうと、それはもう狂言がいやらしいものになりますからね。

大藏教義様:狂言は日常生活を描いていて、人間の誰もが持っている心。

『ずる賢い心』とか、『いたずら心』とかというのを描いています。

日常生活でわざと『いたずら心』を出す人っていないじゃないですか。

なんかしている最中に『いたずら心』が出てきちゃうわけであって…。

だから、かざったりとか、かっこうつけたりというのは一切ないのですよ。

狂言をするにあたって、必要なこと、ものはありますか?

大藏基誠様基本的に何が必要ってことはないですね。やる気、元気があれば。

老若男女問わず誰でもできるものですから。

大藏教義様:あとは素直な心っていうのが必要だと思いますね。

お二人の初舞台はおいくつのときですか?

大藏基誠様のり(教義様)4歳のときで、僕は5歳のときです。役も違いましたね。

のりは「業平餅」乳子役で、僕は『以呂波』という狂言でした。

 –今でも初舞台のときは覚えていますか?

大藏基誠様覚えてますよ。言葉は。客席は見えてないですけど。あと、

稽古で怒られたのは覚えています。…ぶっとばされたのを覚えてますよ。

余計なこと言って。

若い20代・30代の女性たちに向けて狂言の楽しみ方というのがあったら教えてください。

大藏教義様:着物着て観に来るっていうのもけっこう良いですよね。

大藏基誠様あんまり着物を着る機会の無い人とかいいですね。

もしかしたら何かの雑誌で言ったかもしれない。

大藏教義様:何かの行事の機会でしか、着る機会ってないじゃないですか。

大藏基誠様ちょっと着物を着て、遊びにくるような感じで

狂言を観に来てくれたら良いのではないでしょうか。

そのときイツツモンでなければダメとか、ミツモンじゃなきゃダメとかの

決まりはありません。訪問着でいいです。軽い気持ちで、

ぷらっと来てくだされば結構です。

 –最後に、今後狂言を見られる方に一言お願いします。

大藏教義様:狂言というのは、楽しいよ!

 

 

インタビュー後記

舞台とまるでお人柄が変わらない。インタビューを終えた後の感想です。

お二人のかけあいは絶妙で、とても楽しくお話をさせていただきました。

今回、私は初めて狂言というものを拝見しました。

大いに笑わせていただきましたが、この笑いは、

テレビでお笑い芸人を観て笑うのとは、どこか違ったのです。

どこが違うのかと言われると弱ってしまいますが、

あえて言うならば、“性質”とでも言うのでしょうか。

どちらが優れているということを申し上げるつもりはありません。

ただ、今回私が狂言を体験した笑いは、今までの笑いとはどこか違う、

新しい「笑い」であり、貴重な体験でした

  

能楽協会の大藏基誠様・大藏教義様にインタビューいたしました。

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